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1.8. 国民いづくに適帰せん

官民上下貧に苦しむ、是において乎およそ施為姑息これ事とし、人情日々に菲薄にして、内閣は復た一国経綸の造出所にはあらずして、箇々利慾を貪り権勢を弄ぶ最高等最便利の階段なり。 貴族院は陽に党弊を矯正すると称し、陰に機に乗じ己れ自ら内閣に割込む地を為さんとして、強て攻撃を粧ふ険悪極まる物体の集合所なり。 衆議院とは何ぞこれ復た言ふに及ばず、直ちにこれ餓虎の一団体なるのみ。 それ一国政治の機関たる内閣、貴族院、衆議院の各団体にして、薦紳的野獣の淵叢なるにおいては、国民果して誰に適帰せん。 コルベール出でて縦横裁割大に利源を開発し、官民上下をして財に饒ならしむるか、若くは自然の運移よりして此処なほ多く年所を経て、コルベール大力量の効と同じき効を見得るに至るにあらざれば、わが日本の政治経済は竟に観るに足らざるなり。

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