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2.17. 小山久之助君

七月十三日故五代友厚君の遺子某女、東京より小山久之助君の書翰を齎して来り、かつ会面を乞ふ。 余声全く嗄し談話すること能はずといへども、小山の書翰を見れば、仏蘭西学に従事し余に面せんと欲することここに久しき旨に附き、これを座に引き、強て声を絞りて一、二語を交へたり。 小山もまた頸頭塊物を発したりと伝聞し、五、七日前書を裁してこれを問へり。 今その書中に曰く、淋巴腫にて橋本医伯の治術を受け、少く快に赴けりと。 滔々今日の濁流中にありて、之子の如きは純粋愛すべき者、希くは余の疾の如く不治症にあらざることを。

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