かつ官とは何ぞや、本これ人民のために設くるものにあらずや、今や乃ち官吏のために設くるものの如し、謬れるの甚しといふべし。 人民出願し及び請求することあるに方り、これを却下する時はあたかも過挙あるものを懲すが如く、これを許可する時はあたかも恩恵を与ふるものの如し、何ぞそれ理に悖るの甚しきや。 彼れ元来誰れそれに頼りて衣食する乎、人民より出る租税に頼るにあらず乎、乃ち人民の豢養を受けて、以て生活を為しつつあるにあらず乎。 およそ官の物金銭に論勿く、一毫といへども天より落つるにあらず地より出るにあらず、皆人民の嚢中より生ぜしにあらざる莫し。 即ちこれ人民は官吏たる者の第一の主人なり、敬せざるを得べけんや。