演説に至りては、その行はるる日なほ浅く、弁士最巧なるものといへども、能く流骨にして語句を錯らず、即ち雅馴を失はずといふに過ぎず、その筆記を読み文章として称美すべき者は、恐らくはあることなし。 ヂスラヱリー、グラツドストーン、ガンベツター、チヱール等の演辞の博弁宏偉、文章の上乗なるが如きこと能はず。これ独りいまだ習熟せざるのみならず、その中心に燃ゆるが如き熱誠と、至剛の気となきの致す所なるべし。